あるレコーディング
LizはRichardに起こされた.まだ眠い.用意は出来ていない.
「今日はいけると思うんだ」
「調子はどうなの?」
「まさに今最高になった」
バスを待っている
Richardは撞球に勤しんでいた.ルールは1人用のボウラード.ボウリングのルールをビリヤードに適用したようなものである.ブレイクショットから最初のミスまでに落とした的球の数をボウリングの1投目、その後2回目のミスまでに落とした的球の数を2投目とし,ボウリングと同じスコアシートに記録していく。ノーミスで10個の的球を落とすとストライク,1回のミスで10個の的球を落とすとスペア.
本当に調子が良かった.が,せっかく集中できていたというのに,見知らぬ男が見物に来た.身を乗り出して.
「調子はどうだい?」
「ちょうど今最悪になった」
何でも賭けにしたがる人種というものが存在する.Richardの腕は本物(A級;150以上)で,皆に知れ渡っていた為,いつも賭けが成立していた.
Michiは初めてこの店に来たため,この賭けに興味を持ち,Richardに$300ほど賭けた.が,一人の男がRichardに話しかけてからというもの,Richardのスコアは東洋の島国のとあるポータルサイトの株価のように変動した.売り注文で溢れたのだ.
その後のワンシーン
店を追い出されたMichiは,ニューヨークのビル群を眺めている.